sassan2000 diary -22ページ目

4/11 Art of fighting JAPAN TOUR @ 梅田Rain Dogs

梅田Rain DogsにArt of fighting のJAPAN TOURを見に行って来た。

 

出演は

 Art of fighting

 P-shirts

 Mick Turner(the dirty three)

ホソメ

 VAMPILLIA

 

この日のお目当ては初P-shirts。

会場で夢中夢の依田君と彼女のハチスちゃんと出会う。

依田君は髪を切った就活マンでハチスちゃんは相変わらずのマリア様。

 

 

VAMPILLIAはよくわからなかったけど、ホソメは良かった。

そのスピードに驚いているとあっという間に終わってしまった。

 

 

Mick Turnerはループを使ってギターを弾き、

それ以外にサポートとしてドラムが一人。

会場二階の彼の真上からステージを見ていたので、

ループの使い方がよく見えておもしろかった。

以前自分の個展で依田君にライブをしてもらった時も

同じようにループを使っていたのだが、

今回は全然違う感じだった。

 Mick Turnerは常に足元はフラフラしていて、

ギターの弾き方もかなりアバウト。

なんかブルースみたい。

でもそのひとつひとつ音をとっていく過程がアバウトなゆるーい感じであるが故に、

音が重なって最後に曲が完成する部分が際立つ。

会場のほとんどが日本人なのに一人英語でしゃべってへらへらしていたMCといい、

とても気持ちのいいライブだった。

 

 

次はお目当てのP-shirts。

予想以上にすごく良かった。

去年渋谷のクアトロのmonoのライブで自分の絵を展示した際、

ドラムの近田さんがworld's end girlfriend のライブで

一人サポートとして参加していたのだが、

その時もジャズっぽいというか、

人力ドラムンベースというか、

ほぼ彼一人のステージになっていた。

そして今回の彼自身のバンドでのステージ、

スピードや力の強弱や背面の壁まで叩いて音を出す表現力の広さは、

まさに圧巻だった。

 

さらにギターの菅波さん、依田君が言う通り彼は天才でした。

あんなにきれいな音を出せるなんて、、、

しかもかなり難しいはずなのにすごいスピードで自在に演奏している。

後半弦を置いてしゃがみこんで演奏しているときも、

その音の世界観に完全にやられてしまった。

彼がソロでしている guitar noiz orchestra も是非見に行きたいと思う。

バンド全体としては割と静かめの曲が多かったのだが、

それは最後の瞬間のためのもので、

とてもいいライブだったし、とてもいいバンドだった。

後でCD「サヨナラサヨナラサヨナラ」を買った。

一曲、world's end のremixが入っていて驚いた。

物販でヴォーカルの中島さんがかわいらしく照れていたのが

ギャップがあっておもしろかった。

 

 

 ラストのArt of fightingはまーふつーな感じ。

いっぱい演奏してたけど、

自分的には弱ったときに聞けるCDの方が好きかな。

あれならヴォーカルの人のソロ名義にした方がよかったような気がした。

 

 

というわけで、

P-shirtsにやられた一日でした。

 

 

P-shirts

 http://www2.odn.ne.jp/~hak86770/pshirts/index.htm

4/5 北山善夫展 @ギャラリーほそかわ

片山さんに勧めて頂き、
急遽最終日に北山善夫展を見に行った。

 

あらかじめ少しWebで調べてから行ったのだが、
実物は想像を遥かに越えていた。

 

宇宙をテーマにした作品があった。
213.5cm X 153cmの鳥の子紙に
何種類かの黒色の極細ペンで描いた、
直径1mm程の円で埋め尽くした作品。

円を重ねたりペンの太さを微妙に変えたりして
画面に濃淡を作る。
ディテールの細かさと
画面全体の大きさから、
その作業量は想像を絶する。
聞いた話では確か
ペンを何千本、
一日10時間以上の作業で3-4ヶ月
かかるという。


自分は以前
ディティールの細かさと
全体の作業量が、
作品の持つ一番大きな力だと考えていたが、
こういう作品を見る度にその考えは違うと気付かされた。
特に今回は今まで見てきたものとはレベルが違った。
自分のやるべきことはこれではないと、
良い意味ではっきり諦めさせてくれた。

 

もう一つ衝撃だったのは、
彼が毎日日記のように描いている
分厚いスケッチ帳のようなものが展示されていた。
ほとんどのページに、
同じモチーフと思われるもののスケッチが
わずかに形を変えながら描かれていて、
たまに思いついた言葉のようなものが添えられていた。

初めのうちは
何かブラックホールのようなものか、
もしくは耳の中をアップで描いているのか、
と思っていた。
しかし執拗に繰り返されるその絵を見続けていると、
その異常さがわかった。
それは女性器のアップだった。
その事に気付いた瞬間、
その異様なエネルギーの強さに気分が悪くなり、
その後はまともにページをめくれなくなった。

 


宇宙、生命をテーマに日々制作し、
その結果辿り着いたのは
自分が生まれて来た場所。
その先には何があるのか。
彼は今年58歳になる。


直感的に
自分のアーティストとして進む道は、
人生の方向は、
こっちではないのだろうな
と思った。

 

4/9 京都アートマップ2005

桜050409


今日はまるまる
京都アートマップな一日だった。

週末で快晴、桜満開ということもあり、
京都はどこに行ってもありえないくらい
人人人、、、

ぷらっと遊びに行くにはいいが、
やはり住むには難しい街だなーと思いつつ、
でもやっぱり住みたいかもと思う笑


そんな中
いつものごとく

GALLERYGALLERY
立体ギャラリー射手座
ギャラリー三条
ART ZONE
ギャラリーマロニエ
neutron
同時代ギャラリー
gallery 16
gallery SUZUKI
アートスペース虹
gallery はねうさぎ
京都芸術センター

の順で徒歩で廻った。


四条から三条まではお決まりで
鴨川の河原を歩き、
neutronで魚の絵の吉報を聞き、
クリス(CHRISTOFFER RUDQUIST)の写真を見て
少し油を売ってから
遅めの昼食。

その後
SUZUKIで京子さん、作家さん、たまたまいらした作家のマツダジュンイチさんとお話。
虹で植松君や人長さん、長坂さんと出会い、
後でレセプションで会おうと別れる。
はねうさぎでshow-raさんのライブペインティングを見た。
DJの曲に合わせながら
スケッチブックにペンで線を描いては
やぶってその辺に撒き、、、
といった感じ。
この日二度目のライブということで
かなりお疲れの様子だった。

ライブ後、
たまたま見にきていた写真作家の平澤直治さんとお話。


その後さすがに時間がないので
地下鉄で芸術センターへ。

今年からアートマップに合わせて
芸術センターで裏アートマップが開催され、
今日がそのオープニングレセプションの日。

とりあえず無料飯酒を求めて一人で乗り込む。
会場では石橋さんが司会をしていて、
人が多すぎて中に入りきらない様子。
そんな中に無理矢理入って行って
ビールと食べ物をたらふく頂いた。

その後
ビール片手に
真っ赤な顔で(展示会場は蛍光灯が明るすぎ)
展示会場を見て廻っていると、
出展ギャラリー関係者以外にも
色んな知り合いに出会えて
とても楽しい時間を過ごせた。

船井さん
大船さん
CASO長坂さん
wks.片山さん
植松君
平塚さん
クリス&かわいい日本人の奥さん
その他にもいっぱい話したけど覚えてない、、、

集まった人の多さに
京都アートシーンの勢いを改めて実感した。
大阪ではこうはいかないだろうなー
やっぱり新旧交えた
ギャラリー同士の横の繋がりというのは
シーンを活性化させていく上でとても大切だなーと思った。

東京は一体どんな感じなのかなあ?
京都は数が少ないからこういうことが
いい形でやりやすいけど、
東京のシーンの巨大さでは想像ができない、、、


結局閉店で閉め出されるまで
大船さんと話をして、
その後石橋さんと三人で帰る。


あー
おなかいっぱい♪



KYOTO ART MAP 2005
http://pws.prserv.net/jpinet.mat0081/












3/29 賀川剣史展 「増殖視野」 @gallery wks.

今日はバイト前にgallery wks.の賀川剣史展に行ってきた。
wksの片山さんと、途中から来られた賀川さんと色々話をした。


作品は写真のデータをデジタルで少し加工して出力したもので、
サイズはかなり大きかった。


タイトルの「増殖視野」から想像できる通り、
まさにミクロとマクロの話。

一面に緑が広がる作品が2枚(何かの草を撮った写真を連続させたもの)、
対になって壁一面を埋め尽くしている。
左の作品は草の上を旅客機のが飛び、
右の作品は草の上を4匹の金魚が波紋を立てて泳いでいる。
(どちらも俯瞰)

飛行機と金魚はほぼ同じ大きさでプリントされているため、
飛行機の下の草は森に見え、
金魚の下の草は藻に見える。
同じ草の写真なのにスケールがまったく違って見える。

これは「金魚」と「飛行機」という、
あらかじめイメージしやすいモチーフを使っていることが
条件の一つである。

同じ画面の中でミクロとマクロを表現するということを
今後の自分の作品のテーマの一つとして考えていたので
とてもいい勉強になった。

 

また、
その繰り返される草が作り出す形は
フラクタルについて考えさせられた。

重なり合う草が作る真っ黒な陰の部分は、
一見黒のインクがべた塗りにされているように見えるが、
実はどんどん小さくなっていったモチーフが
無限に折り重なっているのではないか、、、


さらに陰影をわかりやすくするために
目を細めて画面全体を見てみると、
そこにはまったく違う形が見えてきた。
特に右側の画面には
まるで自分が深い森の中に佇んで、
無数の木が画面奥に向かって広がる光景が現れた。
これはフラクタルとは少し違うのかもしれないが、
同じ植物という種同士の中でもある法則が存在しているのでは、
と思った。

 

さらに別の作品で、
超巨大マンションの壁面に無数の同じ窓が並び、
その中の一つから煙が出ているものがあった。
その整然と並ぶ正方形の窓の集合体を見たとき、
人の手によって作られたものも、
実はフラクタルという自然の法則の中のひとつなのではないか、
と思った。


 

とまあ、
ほんとフラクタルにつきる
お話でした。

 


3/31 galleryはねうさぎ にてHさんとのお話

3/31 はねうさぎにてHさんとのお話


今日は京都のgalleryはねうさぎに
林雅彦さんの個展を見に行った。

 

林さんのことは以前スタッフのOさんから紹介された時に、
新風館のinkというアートショップでご一緒していたことを思い出した。
(ご本人とは一度も会ったことはないのだが、、、)
黒の線で描かれた金魚や草花のモチーフと、
鮮やかな色使いのセンスの良さに興味を持っていた。

 

彼は南港のハイアットリージェンシー大阪で個展を同時開催していたので、
そちらは昨日ツーリングがてら見に行った。
(casoやヤマグチで油を売りつつ、とても天気がよくて気持ちがいいドライブだった)

 

しかし今日、林さんはハイアットの方に行っているらしくまたお会いできず、
galleryにはスタッフのHさんだけだった。
その後、Hさんと約3時間程お話。

 


Hさんはgalleryのデザイン全般を担当している方で、
個展に見に来てくれたり色々お世話になっている。
以前版画をしていたと聞いていて、
同い年くらいだと思っていたら、
なんと10歳くらい上だった。
しかも作家としてすごい経歴を持っていた。
(人って見た目じゃわかんないなー)
今は作家活動は休憩中らしい。

 


20代の頃「刷り」関係の研究をかなりして、
写真を版画の技法で印刷するような作品を制作していた。

 

20代後半頃からちょこちょこ発表が増え始め、
30代前半には東京、京都などの色々なギャラリーからお誘いが、、
一番忙しい時には月一回のペースで企画展が続き、
毎回新しい作品を発表していたという。
しかもNYでも個展をされていたらしい。
一昨年くらいには写真集がある出版社の企画で出ていた程。
しかも彼は一度も自分から売り込みをしたことがなく、
すべて向こうから来た話らしい。

 

一見羨ましい環境だが、
彼自身はそんな慌しい毎日に心身共にかなり追い込まれていたようで、
その写真集を最後に今は発表を控えているらしい。

 

それまでは外から入ってくる話に、
チャンスを逃すまいとすべて応えて発表してきた。
しかし今後は多少お金がかかっても
自分でベストの環境を一から作り上げ、
その空間で作品を発表をしたい。
今はその準備のための期間、と言っていた。

 


さて自分はどうなのだろう。
Hさんとは違い自分から動かないと誰も話を持ってきてくれないので、
個展が終わってからずっと外へ動く日々が続いている。
結果7月と12月に個展が決まった。
その上東京にも行こうとしている。
ここ最近は頭では色々考えてはいるのだが、
手を動かしていないので
どこか落ち着かない、不安な日々が続いている。
そろそろ手を動かすべきだ、
今年いっぱいはこの二つの個展に全力を注ぐ方がいいのでは、
と思う。

 

しかし来年以降のことを考えると、
早めに行って顔を覚えてもらうだけでもしておいた方がいいのでは、、、
とも思う。

 

外に動くのはとてもエネルギーがいるが、
色々な人と出会い、
話ができるというのは本当に楽しいし、刺激がある。
そしてそういう日々が続くと、
自分の場合は制作をまったくしなくなってしまう。
逆に制作時期に入ると、
一週間でも平気で引きこもってしまうのだが、、、

 

一人でやっていくためには
外モードと内モード、
バランス良く使い分けをしないとなー

 

 

また、そんな中で
彼がギャラリー選びにおいてのアドバイスをくれた。
とにかく自分の作品をちゃんと見てくれるところが一番らしい。
NYの時など特にそうなのだが、
彼らはその作家の作品が好きだから個展を開催する。
だから当然客へのプレス、売り込みの熱もハンパではない。

 

いわゆる貸し専門のギャラリー
(日本にしか存在しない特殊なシステムらしいのだが)では、
アートのことをほとんどしらないオーナーも少なくない。
そうなると当然プレスや売り込み関係も弱くなる。
ギャラリーはレンタル料でのみ稼ぐ、
作家はそのお金さえ払えば安易に個展ができる。
どこか間違っているのはすぐわかる。
お互い目先の事しか考えていない、
ビジョンが狭い気がする。

 

もっと長い目で見れば、
ギャラリーがいい作家を育てて、
最終的にお互いが大きく成長すれば、
ビジネスとしても断然こっちの方が成功するという事が
すぐにわかるはずなのだが、、、

 

実際そういうところが少ないのは
日本のアートの文脈の話や、
投資の段階での金銭的な問題があるからなのかなー

 

 


そんなこんなで約三時間、
濃ーいお話をした後、
art space 虹へ。

 

オーナーのkさんとまた少しお話。
「先日作品を購入していったドイツ人の30代の男性はブラックカードを持っていた。」
「ヤノベさんの作品で
白、黒、黄色の車三台の作品(それぞれの色は人種を表す)があるのだが
そのうちの一台だけを購入した
ビルゲイツはどうなのか。」
「ノートン先生(ノートンユーティリティーの人)
に残りを買ってもらったらおもしろい。」

 

とか、
規模の大きいお話で、
逆に頭の中がすっきりした。

 


その後、すずき、ニュートロンと廻り、
いつものごとく飲みに行って頭からっぽになって帰りました。

 

 

3/24 今辻?子展 at 楓ギャラリー

(上の?の部分の漢字が表示されませんでした
玉偏に秀と書いて「ユウコ」さんと読みます)


この日はめちゃくちゃ寒い暴風雨の中バイクで
CASO、ヤマグチ、現美センターを震えながら廻った。
大阪アートカレイドスコープを見に行ったのだが、
CASOで見た高木正勝さんの映像はよかったけど、
特に感じるものはなかった。
会場で長坂さんに紹介されてちらっと話した愛想悪い人が
原久子さんと聞いて後でびっくりしたけど、、、
ヤマグチでは山口さんと息子さんの話でびっくりし、
その後金子さんとかわいい田中さんとしばし談笑
(ライブ行けなくてごめんなさい)

ラストの現美センターの一室まるごと植松琢磨君の作品で驚いた。
彼とは先週neutronで初めて出会い、
同じ大学出身ということで盛り上がったが
今回のことは全然言っていなかったので、、、

最後に楓ギャラリーの今辻?子展を見に行った。

以前DMを拝見し、
線(点の集まり)で表現されている液体の流動的な形
にとても共感を覚え、
と同時にそれを遥かに超える作品の力を感じ、
とても気になっていた。
共感する部分から、
勝手に同年代の方だと想像していたのだが、
実際お会いすると大ベテランの作家さん。
それは作品の力にも現われていた。

メディウムを画面全体に流し、
そこからイメージした形を
まずダンボールの切れ端の
スタンピングで点描で表す。
その上から筆で一つ一つ点描する。
さらにその上からメディウムを流し、
色を塗り、
スタンピング、
筆の点描、、、、
線(点の集まり)で表現されている液体の流動的な形
にとても共感を覚えた。

しかもなんとその技法で
150号、300号の画面を埋め尽くす。
自分には無理だなあ。
気がおかしくなってしまうだろうと思った。
しかし彼女はとてもほがらかな方で、
にこにこしながら
「製作途中は頭おかしくなりそうになる」
と言っていた。

表面に見える点の数だけでもかなり多いのに、
その奥に見えない点の層がいくつもあるなんて、、
(以前お会いした根本智雅子さんの作品との共通点を感じた)

それまでの作品のファイルを見せて頂いたのだが、
もう全て圧巻。
どこまで規模が大きいのだろう。
そして作品数も膨大。
作業のことを考えただけでも気が遠くなってしまう。
(もちろん数々の賞を受賞されていた)

彼女の具体的な作業工程を想像し、
その膨大さに途方に暮れている時点で、
自分の意識は今、
別の方向に向いているのだろうと思う。
細密なディテールの集合体で見せる圧倒的なエネルギー。
その先には何もない世界が存在し、
そしてその先には、、、
(もちろん今辻さんはそれらの世界を
何週も廻ってらっしゃるのだろうが、、、)



また、今辻さんに自分のファイルを見せると、
「とても硬質な感じがある。
私はどうしても柔らかいイメージになってしまう」
と言われた。
確かに線と点、
黒とパステルカラー、
それらの要素は作品の大きなイメージを決定する。


しかしそれだけではないだろう。
一番の要因は制作過程にあると思う。
彼女は制作の瞬間瞬間で方向性が変わる。
試行錯誤の繰り返しが作品に生々しさを与え、
それが結果彼女の人間としての柔らかさを与える。

一方自分は下絵の段階で完成形が見える段階まで作品を固めてしまう。
そうして描かれた作品には人間の柔らかさは存在せず、
逆に冷徹で硬質な印象を与えるのかもしれない。

どちらが良いのか悪いのかはわからない。
これから制作を続けていく中で、
その都度、
自分が表現したいものに一番適した方法を模索していくのだろう。



なんか毎回行き着くところは同じような、、、
そろそろ手を動かす時期なのかなー

明日 3/26 作品展示します!@京都ARCDEUX

<3/26 sat 餌.自主イベントLIVE2005
"error side arts"  @京都ARCDEUX >

明日(3/26)、餌 主催のライブイベント"error side arts"の会場で
作品を展示します。

前日(3/25)までに餌HPより予約された方のみ、
無料チケット配布中ですので皆さんお急ぎを!!
http://www.esa-official.jp/esa_001.htm

今回は待望の彼ら一発目のライブ、とても楽しみです。
みなさん是非お越し下さい。


open 18:30 start19:00
adv.\1000 door.\1500
act: 餌 / メローン / world-min
絵画展示:笹倉洋平
world-minのVJ「堀田」氏によるオープンニング映像あり



餌 HP  
http://www.esa-official.jp/esa_001.htm
(前日までに餌HPより予約された方のみ、無料チケット配布中)

メローンHP
http://www.geocities.jp/melown8823/

world-min HP
http://www.world-min.net/

京都ARCDEUX HP
http://www.h3.dion.ne.jp/~arcdeux/

neutronショップにて展示&販売 3/21~4/10

3/21~4/10 
今日から約3週間、
neutron B1のartshopコーナーにて、
「海の仲間達」シリーズとポストカード
を展示&販売します。
これらは僕のライフワークとして、
他の作品とは別ラインで制作しています。

お手頃価格でかわいい魚達、
皆さんお近くへお越しの際は
是非お立ち寄りください。

neutron HP
http://www.neutron-kyoto.com/


今日は搬入

夜勤明けで朝から
バイトの友人nちんのプチ送別会。
彼とは約5年も一緒に働き、
なんだかんだいってもとても寂しい。
酔いも手伝ってほろっときました。
東京でも楽しくやってほしい。

その後neutronで搬入。
メガネさんも手伝ってくれて
無事設置完了。
その後宮永愛子さんの搬出お手伝いや石橋さんとお話。

疲れと眠気と
別れの春の寂しさに感傷的になって、
art of fighting を視聴していたら
心に染み渡ってそのまま少し寝てしまった。
なんかほんとに水分がじわーっと耳から体内に
入ってくる感じでびっくりした。
4月のライブいこっかな

友人との別れだったり、
自分の仕事のことだったり、
プライベートのことだったり、
色々あって少し感傷的になってるなー

でもさっき旧友からの結婚報告があり
少しほっこりした。



関さんとのお話@かのこ

かのこの中島さんから、
今週かのこで個展をしている関淳一さんが
横浜美術館の方と教えて頂き、
今日、先月の個展ファイルと、現物2作品(in the cloud ,white scene)
を持って関さんに見てもらうことになった。
(というか、ほぼ飛び込み。
搬出もあって忙しい時だったのに
関さん、搬出もあって忙しい時だったのに
長い時間深いお話ありがとうございました)


とても濃いお話でした。
今後の作家としての活動において
色々考えさせられました。


自分の作品は、
構図を入念に練った上で下絵を描き、
ペンを入れる段階になると仕上がりをイメージしながら
制作している。
(ディテールはその場のアドリブに頼る部分もあるのだが)
以前はオイルスティックで即興で、
若い時期の衝動のようなものに従いながら、
気持ちの赴くままに線を描き殴っていた。
しかし当時の自分の浅い内面に従って描いた線は、
次第に同じパターンの繰り返しになってしまい、
最後には完全に息詰まってやめてしまった。



今回関さんが自分の作品を見た感想は、
「あらかじめ完成形を意識しすぎて制作しているように感じられる」
とのことだった。

ところで「完成度」とは何をもって定義されるのか、
それは観点によって異なる。
今の自分の制作においては「仕上げ」に重点をおいた完成度だろう。
しかし別の観点から考えると、
たとえラフに描いていたとしても、
そこに生身の人間の息吹のようなものが込められていて
それが見る人を圧倒する。
それは完成度の高い作品と言えるだろう。

たとえばミケランジェロがシスティーナ礼拝堂の天井に
巨大な壁画を描く準備として原寸大の下絵を描き、
それをそのまま壁に投影してフレスコ画を完成させた。
その下絵を関さんが見て、
圧倒させられたという。
逆に下絵の段階では生き生きしていた絵であっても、
きっちりまとめようとした段階に入ったとたん
突然力を失うこともある。


本当に感動する作品というのは、
生身の人間のエネルギーが作品に含まれている、
それは何も身体性や即興性を持って描いた線だけに限らず、
例えば描いている途中にペンのインクがもれてしまったり、
引っ掻きすぎて紙が破れてしまったり、
そういうものが作品の中に含まれている、
そういう部分に含まれているのかもしれない。
完全に計算されたきれいな作品に仕上げるのを目的にするのならば、
手描きでなくてもCGでいいのでは。
体を使って、手を使って描く、
それを意識しながら作品を制作していくべきだ。


今の自分は人間の描く線よりも、
自然の形態に興味がある。
例えば水面に反射する光の線を描き出す。
そのまま誠実に描いてもいいし、
少し自分の線を加えてもいい。
もちろん手で描くということを意識しながら。
どちらにしても何か新しい発見があるように思える。

フラクタル、ミクロとマクロ
これらをそのまま提示するのでは意味がない。
アーティストの仕事は
これらの法則を取り込み自分の中で消化したうえで
新たに生まれた何かを見る人に提案することが大事なのである。


また、三次元性を取り込めばもっとおもしろいのでは、
と言われた。
たとえばin the cloud は、
平面的に見えるが故に、
モチーフの龍のうねりの力が弱くなってしまう。
デッサンの段階で三次元性を意識し、
描き込む際にはそれに従って疎と密の部分をつくる。
そうすることで新たな展開が見えてくるのでは、
とのことだった。

また、線を描くことにこだわらなくても良いと思う。
針金のような立体物を触ってみるともっとわかりやすいかもしれない。
自然のもつ形態の力、
音楽のもつ力、
見る人を圧倒する力、
見る人を吸い込む力、
そんな力をもった形態を、
「素材や技法にこだわらず、
様々な角度から探っていった方が、
より本質に近づくことができる」のでは、、、


人は昔からあらゆる事を考えてきた。
今自分が今までにない全く新しい事をしようとしても、
それは誰かに既にされている事がほとんどだ。
ではどうしたらいいのか。
どの方向に突き詰めて行けばいいのか。
それは「自分のやりたいようにやる」ということだ。
以前描き込みの量が増えてしんどくなった時期に船井サンに相談すると、
彼女も同じ事を言っていた。
おもしろい作家ほど、
自分に忠実に活動しているという。

一見頭がおかしいと思われるような行為でも、
作家本人は大まじめなわけで、
それが「本物」であれば時間がたてばそれは徐々に認められていく。
いつの時代でも天才は
始めのうちは誰にも理解されずたたかれるものだ。

今後どう変化していってもいい。
まだ若いのだから、自分の思うようにどんどん変化していけばいいだろう。
そうしないとある程度の年月がったった時、
本当に実力のある作家にはなれない。
若手で売れて周囲の期待が高まってくると、
ついつい自分のスタイルというものに縛られてしまう。
今はまだそういうことではないのだから、
大いに自由に振る舞うべきだ。

どんどんスタイルが変わっていっても、
その都度作品をある程度の完成度で制作し、
発表していけばいい。
そうすると、周囲の人は驚くが、
その作家の長い制作人生の中の一過程として見てくれる。
逆に言うとその「驚き」がないとおもしろくない。
そうして定期的に作品を発表していくことで、
周りの人に一緒に見て行ってもらうことが大事なのだろう。
(石橋さんが言っていた最低でも年一回は個展をするべき、の意味がわかった)


アーティストとして要領良く生きていく術とは、
「いかに自分に忠実に制作していくか、
初心を忘れずに制作していくか、
絶えずその方向からそれないように活動していく」
ということだろう。

------------------------------------------------------
話が長くなりすぎて、
順番もバラバラになり、
全然まとめられませんでした。
それだけ話の内容が濃いということで、
大いにショックを受けました。
理解できるのはまだまだ先になりそうです。
今度横浜美術館に伺うときには
もう少し進展しているのかなあ。


そしてこの後、
破裂しそうな頭を引きずりながら
バイトの送別会に行って、
大いに飲み騒ぎ、
頭の中がすぐに空っぽになったのでした。